イントロダクション

全米が戦慄したサイコ・スリラー、日本上陸!
衝撃のラストで明かされる“恐怖の贈り物”の真実とは?

誕生日、結婚、出産といった人生の節目に、日頃の感謝や祝福の気持ちをこめて届ける“贈り物”。それは私たちの社会生活におけるありきたりな慣習だが、もしも意外な相手から予想だにしないタイミングで何かを贈られたら、誰もが困惑してしまうに違いない。しかもその奇妙な贈り物が執拗に繰り返され、不条理なまでにエスカレートしていったら戦慄を覚えずにいられないだろう。全米チャートで初登場3位を記録し、4週連続トップテン入りのスマッシュ・ヒットを飛ばした『ザ・ギフト』は、まさしく“恐怖の贈り物”に翻弄される若い夫婦の悪夢のような運命を描いたサイコ・スリラーである。

幸せな夫婦が不気味な過去からの訪問者に脅かされる実力派俳優ジョエル・エドガートンの監督デビュー作

有名な映画批評サイト、Rotten Tomatoesで満足度93%という極めて高い支持を獲得した『ザ・ギフト』は、オーストラリアの実力派俳優ジョエル・エドガートンの監督デビュー作である。トム・ハーディと共演した本格的な格闘映画『ウォーリアー』などで脚光を浴び、『華麗なるギャツビー』『エクソダス:神と王』といったハリウッド大作、ジョニー・デップとの共演が記憶に新しい『ブラック・スキャンダル』で鮮烈な印象を残したエドガートンは、長らく監督業への進出を志し、その念願叶った本作で並々ならぬ演出力を発揮した。

エドガートン自身のオリジナル脚本に基づく本作の特筆すべき魅力は、誰もが身につまされるリアルなテーマを繊細な工夫を凝らして映像化し、身の毛がよだつレベルの恐怖へと結実させた点にある。高校時代の同級生ゴードと望まぬ再会を果たした主人公サイモンは、なぜ彼を遠ざけようとするのか。親切と言うには度が過ぎるほど、サイモンとその妻ロビンへの贈り物を繰り返すゴードの真意は何なのか。これらいくつもの謎が錯綜する物語は、じわじわと忌まわしい“過去”を呼び覚まし、予測不可能なクライマックスへとなだれ込んでいく。そこで明らかになるすべての真相と、ゴードが用意周到に準備した“最後の贈り物”の恐るべき中身は、あらゆる観る者を絶句させることだろう。

ストーリー

シカゴからカリフォルニア州郊外に移り住んだ若い夫婦サイモン(ジェイソン・ベイトマン)とロビン(レベッカ・ホール)は、人もうらやむ幸せな人生を築いていた。その新天地はサイモンの故郷でもあり、偶然にも彼は買い物中に高校時代の同級生ゴード(ジョエル・エドガートン)に声をかけられる。サイモンはゴードのことをすっかり忘れていたが、旧友との25年ぶりの再会を喜んだゴードは次々と贈り物を届けてきて、次第に夫妻を困惑させていった。とりわけサイモンは露骨にゴードを煙たがり、ついには強い口調で「もう自宅に来るな」と彼に言い放つ。やがて夫妻の周囲で奇怪な出来事が続発するなか、ゴードから謝罪の手紙が届くが、そこにはサイモンとの過去の因縁をほのめかす一文があった。はたして25年前、ふたりの間に何があったのか。頑なに口を閉ざす夫への疑念を募らせ、自らその秘密を解き明かそうとしたロビンは、衝撃的な真実を突き止めていくのだった……。

キャスト

ジェイソン・ベイトマン/サイモン

ジェイソン・ベイトマン/サイモン

JASON BATEMAN

レベッカ・ホール/ロビン

レベッカ・ホール/ロビン

REBECCA HALL

ジョエル・エドガートン/ゴード

ジョエル・エドガートン/ゴード

JOEL EDGERTON

スタッフ

ジョエル・エドガートン/ゴード

製作・監督・脚本・出演

JOEL EDGERTON

1974年オーストラリア出身。本作で監督デビューを果たす。シドニー西部にあるネピアン・ドラマスクールで学んだ後、様々な舞台作品に出演。テレビドラマシリーズ「シークレット・ライフ・オブ・アス」(01-02)で注目され、『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(02)、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(05)ではルーク・スカイウォーカーの伯父、若き日のオーウェン・ラーズに抜擢される。2005年、イギリスのコメディ作品『キンキーブーツ』(05)では、主役を演じた。
舞台では、2009年、シドニー・シアター・カンパニーの「欲望という名の電車」で、スタンリー役としてケイト・ブランシェットと共演。高い評価を得る。

デヴィッド・ミショッド監督『アニマル・キングダム』(10)で、オーストラリア・アカデミー賞(AFI賞)の助演男優賞を受賞。同監督の長編2作目『奪還者』(13)では原案に参加。マシュー・サヴィエル監督『ディスクローザー』(13)では主演と脚本を担当した。
トム・ハーディと共演したギャヴィン・オコナー監督『ウォーリアー』(11)、バズ・ラーマン監督『華麗なるギャツビー』(13)、リドリー・スコット監督『エクソダス:神と王』(14)などハリウッド大作に出演。スコット・クーパー監督『ブラック・スキャンダル』(15)では、ジョニー・デップ、ベネディクト・カンバーバッチらと共演。汚職に手を染めるFBI捜査官を演じ好評を得た。

最新作として、ギャヴィン・オコナー監督『ジェーン』(16・10/22公開)、ジェフ・ニコルズ監督「MIDNIGHT SPECIAL(原題)」(16)、本年度のカンヌ国際映画祭で絶賛された「LOVING」(16)の公開も待たれる。

ジェイソン・ブラム

製作

JASON BLUM

イーサン・ホークが創設したマラパルテ・シアター・カンパニーで、製作監督としてキャリアをスタートする。現在は、低予算ながら高いクオリティ作品を作るという、スタジオ製作の新たなモデルを切り開いたブラムハウス・プロダクションズの創設者兼CEO。『パラノーマル・アクティビティ』シリーズ(07/10/11/12/14)、『パージ』シリーズ(13/14)、『インシディアス』シリーズ(10/13)などのシリーズ作品により、全世界で14億ドル以上の総収益を上げた。ブラムハウスの製作モデルは、1作目の『パラノーマル・アクティビティ』がその先駆けである。1万5000ドルほどの予算で作られた同作品は、世界で2億ドル近くの収益を上げ、ハリウッド史上最も高い純利益を記録した。2014年の『セッション』では、数々の映画賞を受賞し、アカデミー賞では、助演男優賞、音響賞、編集賞の3部門を受賞した。

主なプロデュース作品に、スコット・デリクソン監督『フッテージ』(12)、イーライ・ロス監督『グリーン・インフェルノ』(13)、M・ナイト・シャラマン監督『ヴィジット』(15)など。テレビドラマでは、エミー賞受賞作「ノーマル・ハート」(14)他、「Ascension(原題)」(14)、「Eye Candy(原題)」(15)、「サウス・オブ・ヘル 魔物の巣食う街」(15)などがある。

エドゥアルド・グラウ

撮影

EDUARD GRAU

スペイン出身。23歳の時に初めて手掛けたアルバート・セラ監督の長編映画「Honor de cavalleria(原題)」(06)は、カンヌ国際映画祭をはじめ、世界中で60の映画祭で公開された。「Kicks(原題)」(09)を撮影して間もなく、ハリウッドデビュー作となる『シングルマン』(09)でトム・フォード監督とタッグを組んだ。同作はその年の最も美しい作品と評され、主演のコリン・ファースは英国アカデミー賞を受賞、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされた。
また、ミュージックビデオ界でも活躍、レディー・ガガ「ボーン・ディス・ウェイ」は、2011年MTVビデオ・ミュージック・アワードで最優秀女性アーティスト・ビデオ賞を受賞した。
近年の作品に、ソウル・ディブ監督『フランス組曲』(14)。最新作に、サラ・ガヴロン監督「SUFFRAGETTE(原題)」(15)、アダム・スミス監督「Trespass Against Us(原題)」(16)などがある。

ダニー・ベンジー、ソーンダー・ジュリアーンズ

音楽

DANNY BENSI AND SAUNDER JURRIAANS

主な作品に『複製された男』(13)、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』(11)などがある。

リチャード・シャーマン

美術監督

RICHARD SHERMAN

幅広いプロダクションデザインの経験を持つ。脚本家、監督としてオスカー受賞歴のあるビル・コンドンの多くの作品に参加し、『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1、2』(11/12)は記録的ヒットとなった。そのほかにビル・コンドンとは『愛についてのキンゼイ・レポート』(04)、『ゴッド・アンド・モンスター』(98)、テレビドラマ「キャシーのbig C いま私にできること」(10)のパイロット版でもタッグを組んでいる。そのほかの作品に、『悲しみが乾くまで』(07)などがある。

テリー・アンダーソン

衣装デザイン

TERRY ANDERSON

UCLAの映画学科を卒業し、20年以上にわたり衣装関係の仕事に携わっている。主な参加作品に『ファイト・クラブ』(99)、『パール・ハーバー』(01)、『コラテラル』(04)、『3時10分、決断のとき』(07)などがある。近年の作品としては、『ジェーン』(16・10/22)、「The Duel(原題)」(16)、「Blood Father(原題)」(16)の衣装デザインを手掛けた。

インタビュー

製作・監督・脚本・出演 ジョエル・エドガートン インタビュー

この映画の設定と登場人物について聞かせてください

「この映画の主人公は、ある街に引っ越してきた夫婦だ。夫が育った街に戻ってきた2人が家具の買い物をしていると、男に話しかけられる。夫が昔、人生を台無しにした男だ。25年前にね。僕が演じるゴードは夫婦と友達になろうとする。その過程で、忘れられてた25年前の出来事が表に出てくる。夫は自分の過去の行いを恥じ、隠し通そうと嘘を重ねる。物語は2人の男をめぐって進み、その中心に妻がいる。」

演じたゴード役について教えてください

「25年前の被害者であるゴードは再会した夫婦と友達になろうとする。だが、彼らに拒絶されてしまう。彼は夫婦にプレゼントを何度も贈るんだが、その内容が徐々に気味悪くなり2人は動揺する。そこから恐怖が始まるんだ。」

ジェイソン・ベイトマンをキャスティングした理由は?

「サイモン役の条件は、出てきた瞬間、善人に見えることだった。いかにも信頼できそうで観客は味方したくなる。ところが物語が進むと、その先入観が間違っていると分かる。彼の闇の部分が明らかになり、肩入れできなくなるんだ。だが彼は必死だ。やられたら何をしでかすか分からない。ジェイソンがこの役を演じてくれてよかったよ。素晴らしい演技だった。」

レベッカ・ホールが演じたロビン役について聞かせてください

「レベッカが演じるロビンは、映画の序盤では比較的弱々しく、夫に従うだけの妻だ。彼女の普段のイメージと違うのがミソだ。最初は見慣れない感じだが、映画が終わる頃には美しく強い女性に成長してる。」

監督とゴード役を兼任したことで苦労はありましたか?

「監督に専念して、役は誰かに譲ろうかと直前までかなり迷ったんだ。集中するべきかと思ってね。でも心の中では最初からずっと、自分で演じたい気持ちの方が少し強かった。演じる場面はそれほど多くないと気づき、これなら何とかやれると思ったんだ。撮影中は大変で後悔もしたけど、やり遂げて満足してるよ。それに兄(ナッシュ・エドガートン)の存在も大きかった。監督としても人としても敬愛する兄だ。監督経験のある彼が、僕が演じてる時は現場で見ててくれ、アドバイスをもらえる。だから安心してやれた。」

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