ろくでなし、なのにこんなにも愛おしい。『酔いどれ詩人になる前に』2008年2月27日DVD発売。

現代アメリカを代表する作家、チャールズ・ブコウスキーの、“作家修業時代”を基にした自伝的小説をついに映画化。

 酒と煙草と女と競馬を愛する、まさに破滅型の人生を生きたアメリカの詩人で作家のチャールズ・ブコウスキー。ろくでなしな生活を送りつつも、自らの存在証明のように書くことだけはやめなかった彼の反骨精神とユーモアにあふれた作品群は、やがて世界中から絶大な評価、カルトな人気を集めることになりました。そんな彼の“作家修業時代”を基にした自伝的小説を、映画『キッチン・ストーリー』で一躍脚光を浴びたノルウェーの俊英ベント・ハーメル監督が映画化したのが『酔いどれ詩人になるまえに』です。日本公開は'07年8月。日本でもこれまたカルトな人気を集めたこの映画がいよいよDVDとなって登場です。
 自称“詩人”の主人公、ヘンリー・チナスキーは、売れない詩や小説を出版社に送り続けながら、職を転々とするその日暮らしの酔っぱらい。当然、酒と煙草と女と競馬の日々……。ベント・ハーメル監督は、そんな負け犬的主人公の生き様から、主人公のナイーブな人間性とそこはかとないユーモアを引き出し、良質なエンターテインメント作品に仕上げました。
 チナスキーを演じるのは『クラッシュ』('05)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマット・ディロン。コッポラ監督の映画『アウトサイダー』('83)で、もろく崩れやすい心をもった不良少年を演じて好評を博した彼は、ここでは繊細さと無骨さを併せもった“ろくでなし”をみごとに演じています。また、恋人・ジャン役にはリリ・テイラーが好演。さらに、マリサ・トメイがカメオ的出演でスクリーンに華を添えています。
 だらしなくていい加減な男、チナスキーに寄せるキャスト、スタッフの温かいまなざしが感動を呼ぶ、まさしく佳作です。

WEB Radio

©2005 Copyright Bulbul Films As / Factotum Inc.