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前作に続いて今回も登場人物や事物の多くは実際のもじりだったりします。前作を見ている人にだけわかるひねりもあります。ちょっとだけ書いてゆきますと……
◎名選手ロンダニーニのモデルは実はパンターニだけではないでしょう。顔立ちやその伝説的な名声はもっと前、1930〜40年代のヒーロー、ファウスト・コッピをむしろ思い出させます(但しコッピは病死で、自殺ではありません)。このコッピという人の人気はものすごくて、今でもDVDなどでモノクロ映像を見ることができますが、走るフォームの強さ美しさといいダンディな立ち居振る舞いといい、まさしく生まれながらのスター選手といえるでしょう。また宿命のライバル、ジーノ・バルタリとの人気争いは文字通りイタリア国内を二分し、ヨーロッパ近世の教皇派(ゲルフ)・皇帝派(ギベリン)の対立にもなぞらえられたといいます。
◎ロンダニーニの棺を担ぐ過去の名選手達の名前はウノー(フランスの英雄ベルナール・イノー)、ジャランベル(同じくフランスの世界チャンピオン、ローラン・ジャラベール)、いずれも80〜90年代に大活躍した本物の「過去の名選手」です。
◎ライバルチームのスポンサーはカマノ、チームパオパオのジャージの袖にはシマニョーロの文字が見えますが、どちらも自転車部品メーカーのシマノとライバルメーカー、イタリア・カンパニョーロのミックスですね。
◎レース終盤でチームパオパオと攻防を繰り広げる二人のライバル選手、Pモバイルチームのダグダグというのは作中と同じピンクのウェアで知られたTモバイルチームで最近まで活躍したロルフ・アルダグでしょう。ウルトラマンみたいないでたちの(せりふにもご注意(笑)!)FJDチームのウルター・ゾマンというのは、オスカル・マゾンかな?おでこにクローバーが付いているのが実在のFDJチームのウェアデザインを連想させます。
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サイクルファッションは街に広まってもロードレースの世界はまだまだ日本では広く知られているとはいえません。この作品を通じて自転車乗りたちの世界の魅力にぜひふれてみてください。
[TEXT/青山 宏康]