2007年春に公開され、そのオフビートな世界観に映画ファンの話題が集まった山下敦弘監督の最新作『松ヶ根乱射事件』のDVD、いよいよ登場です。山下監督といえば、『リンダ リンダ リンダ』('05)でブルーハーツをコピーする女子高生バンドをみごとに描き切り、3カ月にも及ぶロングランを記録したのも記憶に新しいところ。もっとも、熱心な山下監督ファンの間には、独特のゆるいタッチでダメ男たちを描いてきた『ばかのハコ船』('03)、『リアリズムの宿』('04)などの作品に“山下監督らしさ”を見いだす人も多く、今回の『松ヶ根乱射事件』はまさにそんな山下流と大好評。バブル経済がはじけた90年代初頭の田舎の町を舞台に、人間という生き物の「滑稽で情けなく、ちょっと残酷な物語」(山下監督)をユーモラスかつスリリングに描き出した傑作です。
主人公・光太郎には『ゲルマニウムの夜』で強烈な印象を残した新井浩文。自堕落ではあるがどこか憎めない双子の兄・光にTVドラマ『のだめカンタビーレ』などでも独特の存在感をアピールした山中崇。さらに木村祐一、川越美和、三浦友和、キムラ緑子、烏丸せつこ……と、共演陣も個性派が勢ぞろいしました。
事件らしい事件は起こりそうもない田舎の小さな町を舞台に描かれる少しおかしな日本人像。訳アリのカップル、ひき逃げ、金塊、ゆすり、床屋の娘の妊娠──静かで平穏な町の人間関係が微妙に崩れていく……。
鈴木光太郎(新井浩文)は派出所に勤める警察官。家では、母(キムラ緑子)が双子の兄・光(山中崇)、姉夫婦(西尾まり、中村義洋)と畜産業を営んでいる。父・豊道(三浦友和)は家出中だ。
ある日の早朝、ひき逃げ事件が起きる。被害者は池内みゆき(川越美和)。アイスピックとジッポオイルを所持していたみゆきを刑事(光石研)は怪しむが、みゆきは詳しい状況については何ひとつ語らない。駅で刑事と別れたみゆきは、西岡佑二(木村祐一)の待つ安宿で落ち合い、氷の張った湖へと向かう。ふたりはアイスピックとジッポオイルを使い氷上に穴を開けようとするが、なかなか上手くいかない。
そんな折、町の食堂でテーブルに着いていた光は向かいのテーブルに座っていたみゆきと目が合う。どうやら彼女は、自分を車で跳ね飛ばしたのは光であると気付いてしまったのだ。それを機に、西岡は光を激しく恐喝し始め……。
新井浩文、山中崇、木村祐一、川越美和、三浦友和
キムラ緑子、烏丸せつこ、西尾まり、安藤玉恵、康すおん、光石研、でんでん、他
監督・脚本:山下敦弘
脚本:向井康介、佐藤久美子、山下敦弘
撮影:蔦井孝洋
照明:疋田ヨシタケ
録音:小川武
美術:愛甲悦子
編集:宮島竜治
音楽:パスカルズ
エンディング曲:「モレシコ」BOREDOMS(ボアダムズ)
企画・製作:山上徹二郎
製作:シグロ、ビターズ・エンド、バップ
発売元・販売元:バップ
| 『松ヶ根乱射事件』 |
|---|
| VPBT-12806 税込¥5,040 本編112分+特典映像45分予定 カラー、ステレオ、ドルビーデジタル5.1ch、片面2層 本編ディスク+特典ディスク/2枚組 |