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1.東京午前三時
さまざまな思考の始まりはなんとなくいつも真夜中で、ちょうど朝の3時くらいに足下をふと見ると起き出してきた猫が香箱を組んで僕を見上げていたりするのです。「僕を残して飛び立っていくものたちはなにを思うのか」という問いかけの歌。
2.ドライブ
正確にはドライブに行った後の帰路を歌った歌。この曲の中で僕の運転する車は高速を120キロで飛ばしたりサービスエリアでオリオン座を探したり地平からぽろっと浮かび出る太陽にわけもなく目頭を熱くしたり渋滞にはまってげんなりしたりするのです。闇夜から夜明けまでの風景。
3.手と手、影と影
コミュニケーションについてのあらゆる考察の果てに感じたのは、そこに言葉があることで風に揺れる水面のように心は揺れ動いて、それは心地よかったりもするし切なく悲しかったりもするということで、この歌はそういうことを歌った歌です。すべての思い出が愛しいと思える時がくるのを僕らはずっと待っている。
4.星に輪ゴムを
僕はそのとき窓際にいて退屈そうで、しかし足早に行き来する階下の往来を眺めていました。ぼんやりと一人の部屋で誰かのことや果てなき日々のことを考え、手のなかで輪ゴムを遊ばせながら夜を待っていたのです。さらにその先の夜明けを待ちながら。
5.RGB
光の三原色とそれが織りなすたくさんの色の見え方には確実に個人差があるはずで、同じように人それぞれの感情を完全に分かりあえるということはないように思える。孤独を欲すると同時にその孤独に怯えてしまう理由がそこにあるような気がしています。
6.bluebird
なんとなく書いた「黄昏になぜか言葉をなくすとき胸の鏡に君を映して」という短歌が発展してこの曲ができました。20世紀中に作った古い歌です。幸せを運ぶのは青い鳥らしいですが、その姿を見たことがないこの歌の中の「僕」はさえずりだけでも耳にしたいと思っています。
7.サテライト
自分が誰かを中心に回ってる衛星だと考えると途端に無力な自分の存在が静的に、そして周りの環境/風景が動的に見えてくる。まだ見ぬ揺るぎない日々に向かって誰かに頼りながら(頼られながら)歩いてゆくことを歌った歌です。
8.夜の科学
僕はそのとき言葉と言葉の組み合わせでどういう意味が生まれるのかということを科学者のように考え試行錯誤していました。真夜中の風景描写および心象描写。僕の留守中の猫の世話人でもあるイトケンさんと僕の2人で構築した11分間。
9.明日は今日と同じ未来
文字数を合わせるように思い詰めてひねり出した言葉の数々はいったん遠くに葬りさって、本当に伝えたい気持ちは何なのかを再考してそれを大切な人に伝えていくことが今できるすべてのこと、という内容の歌です。このアルバムに相応しい形に再録音しました。 |
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