新世紀GPXサイバーフォーミュラOVAシリーズBD-BOX発売記念オールナイトイベント
「サイバーフォーミュラ ドライバーズ ミーティング」開催レポート
2012年10月20日(土) 於:新宿バルト9

11月21日の発売まであと1ヶ月と迫った『新世紀GPXサイバーフォーミュラ BD ALL ROUNDS COLLECTION 〜OVA Series〜』。
本商品に収録される11(ダブルワン)とSIN(シン)の2作品をHD画質でオールナイト上映する、新世紀GPXサイバーフォーミュラOVAシリーズBD-BOX発売記念オールナイトイベント「サイバーフォーミュラ ドライバーズ ミーティング」が新宿バルト9で開催されました。

サイバーフォーミュラ ドライバーズ ミーティング

オールナイトイベントオールナイトイベント冒頭で行われたトークイベントでは、福田己津央(監督)/金丸淳一(風見ハヤト役)/関俊彦(ブリード加賀)/緑川光(新条直輝役)の4名が登壇。一言挨拶をいただくことに。
「こんばんは、今日は楽しんで行ってください。風見ハヤト役の金丸淳一です。」
「ブリード加賀役の関俊彦です。こうやってここに立ってみてサイバーフォーミュラのファンってこんな感じなんだと(改めて)思いました。今日は楽しんでいってください!」
「新条直輝という役をやらせていただいたおかげで今も声優を続けることができています。緑川光です。今日は楽しんでいきましょう!」
オールナイトイベントオールナイトイベント「監督の福田です。夜遅くなってしまいましたがありがとうございます、よろしくお願い致します!」
呼び込まれたのは4名のはずなのに、何故か席は5つ。残りの1席には一輪のバラが…。作中のもう一人のライバルドライバーであるランドルの席として演出上設けたものでした。しかし、1席空いているのでと監督が「今日はメカデザインの重田さんが来てるからせっかくなので参加してもらおうよ。」と急遽メカニカル作画監督の重田 智さんも参加してトークスタート。

オールナイトイベントオールナイトイベントまず、OVAシリーズが決まったときの心境について声優の皆さんに伺うことに。
金丸さん「11が始まるちょっと前に知りました。僕らが知るのは直前でしたね。11のストーリーとしてはあんな流れになるとは予想はしてましたね。」
関さん「TVシリーズで一応かっこいい完結迎えたあとのOVAだったのですが、加賀の場合はゼロの領域のお話(OVA2リーズ目のZERO)に出番もたくさんいただいて、本当にサイバーやっていてよかったと思いました。監督ありがとうございました。」
緑川さん「初めて名前のある役をやったのが新条だったので、TVシリーズも本当に必死にやっていたんですけど、もちろんOVAになるという経験も初めてでした。何となく新条くんという役をわかって気持ちよく演じられるようになってきたところで終わってしまったので、OVAの話がきたときはまた気を引きしめて付き合っていこうという意気込みがありましたね。」OVAで新条は男らしくなっていったという話題から、ここで会場のお客さんが誰のファンなのかという話になり、挙手だと人数がわかるので少なかったら悲しくなるため、ライバル選手だと誰が好きか客席から拍手していただくことに。新条、加賀、ランドルともに多くの拍手。ライバル選手たちの人気を知って、金丸さん「昔、地方で握手会をしたときに、ランドルファンの方にあなたとは握手をしませんって言われたことがあります。」と熱狂的なランドルファンに握手を断られた経験を懐かしんでいました。

オールナイトイベントOVAシリーズに関して毎回最終シリーズにする気持ちで制作していたという監督は、「見直してみたんですけど、11のラストで終わってもいいし、11よりZEROのラストのほうがかっこよく終わっているし。SAGAに至っては本当にもう作らないよって思っていましたから。」とOVAを4シリーズつくったことを振り返る。OVAではマシンの性能などにも注目されることが増えていったこともあり、マシンの変化について重田さん「性能は数字の話なのでわからないですけど、速いのか遅いのかは(設定を)聞いていましたね。ただあんまり速くなっちゃうと場面からすぐいなくなっちゃうので、火花とばしたりしましたね。見てる人にはわからないかもしらないですけど、マシン描くよりもピットの中とかを描くほうに凝ってしまって、色を塗る仕上げの方から何色で塗るつもりなんだと言われて、色分け指示の方が大変だったみたいです。でも、それがなかったら絵として微妙だったと思うのでやってよかったです。」監督は「その辺の重田さんの仕事はSINで結実しています。」と解説。

役者たちにマシンの性能や進化していくシステムに対してどのように演じ方を変化させたのか伺うと「数字(速度)がわからないからね(笑)。」と関さん。すると監督が、「アフレコのときにマイクの前で入れ替わり立ち代わりやってたあのスピードはすごかったけどね!」と言うと、キャスト陣は「そっちのスピードですか?!」と笑う。マイクが3本しかなく、高さが違うのだが金丸さんとアスラーダ役の小野さんが背が高いのに同じマイクを使えず苦労した話や、低めのマイクを使うときに金丸さんが足を大きく開いて屈んで使っていたときに、「隣のマイクに入るのに邪魔だなって思ったりしていました(笑)。金丸くん足長いからね。」と関さん。「後ろから見ている身としては神業みたいでしたね。」と監督に言われると、「その辺のピットワークは速かったですね。」と関さんが上手く切り返し、会場を沸かせていました。

オールナイトイベントOVAはレースシーンはもちろん、人間模様もTVシリーズより深く描かれていたことを振り返り、各キャラクターの恋愛模様を振り返ります。
ハヤトとアスカ、新条とミキ…。自然と加賀と今日子もという話になり、「いや、色んな方と。カメラマンの方(彩・スタンフォード)とか…。その辺の説明は特にないんですけど、監督の実体験だと思ってます(笑)。」と関さん。それに対して「そんなことないよ。」と弁明する監督。「今日子さんと加賀のところはドキドキしちゃいますね。ハヤトたちとは違う感じがして。」と金丸さんも二人の関係は気になっていた様子。実際、キスシーンまであったりして真相を監督に問うと、「僕は今日子さんは新条君が好きなんだと思ってたんですけど、売れちゃったからね。」と言う。そこで新条役の緑川さんが「個人的には今日子さんが一番好きですよ。」とフォロー。それぞれどの女性キャラが好きかという話になり、関さんはクレア、金丸さんはクレアか今日子と答え、重田さんにうかがってみると「あまりキャラ表みてないんでなんとも…。でもブイハチの活躍が減ってったのが悲しかったですね。」実はブイハチがメスだったという事実については、オールナイトイベント「知らなかったんですよ。男面してるから、前にムック本か何かでメスって書いてあって、間違ってるって思っちゃって確認したら本当だったんです。」と事実を知ったときは驚いたようです。ブイハチの話からブイハチの子供たちがハヤトが誘拐されたときに助けに行ったシーン(SAGAのワンシーン)に、「あのときはさ、ランドルの私設部隊すごかったよね!今までで一番衝撃でした、なんだこれって。落下傘部隊とか降りてくるし。」と関さん。他の皆さんも客席も気持ちは同じだったらしく、会場は笑いにつつまれていました。

オールナイトイベント もうすぐ作品上ではサイバーフォーミュラが始まった2015年に迫っていることを改めて考えてみると20年のときの流れを感じたようで、当時はまだ携帯がなかったという話になり、みんなポケベルしかなかったという話の途中に思い出したように緑川さんが「速水さんぐらいだったよね、持ってたの。」というと当時の記憶が蘇ってきた登壇者の皆さんが「速水さん持ってた!すごいおっきいの持ってましたよね!」と大盛り上がり。
当時の記憶が戻ってきたところでアフレコの印象を尋ねると、「初めは現場怖かったですね。先輩たちに囲まれて。でも金丸さんは優しくて。」と緑川さん。話を受けて照れながらも金丸さんが「1話の後にご飯いったときに、この番組って長く続きそうな気がするって話したよね!」というエピソードを話すと、「すいません、それ正直あんまり覚えてないです(笑)。」と返され、優しい金丸さんらしく「当時、緊張してたからかもしんないね(笑)。」とフォロー。やはりすごく緊張していたという緑川さんは「金丸さんも監督も優しく声かけてくれて。でも関さんは怖かったです。関さんはたまにしか来ないんですけど怖かったです。」と告白。
オールナイトイベント 「関さんは同郷の先輩ってわかってたのでなんだか怖かったですね。」という緑川さんに対して、関さんは「僕はサイバーはドキドキしながら行ってみたら和気藹藹としたいい現場だなって感じてたよ。けど一度大失敗したのは、テストやってるときに俺のボイスレコーダーが早回しで動いて音がなってて。ウニョウニョなってました。」と当時のエピソードを披露し、それを思い出した金丸さんと緑川さんも笑いながら懐かしんでいました。

話は尽きないのですが、裏話は11月21日発売のBD-BOXに収録されるオーディオコメンタリーでも楽しめるので、是非チェックして欲しいというと、緑川さんが「松岡さんとコメンタリーするって聞いて話が盛り上がるか不安だったのですが、すごく盛り上がったのでぜひ聞いてほしい」とオーディオコメンタリーを振り返った感想を。

オールナイトイベント 楽しい時間はあっという間でついにトークショーも終盤、一言ずつ締めの挨拶をいただきました。
重田さん「個人的に大きい画面でみたいって思っていたのでうれしいです。違った気持ちで見られると思うので楽しんで行ってください。」
監督「20年越しとかでこういうことができるのは皆さんのおかげです。これからもがんばっていこうと思います。よろしくお願いいたします。」
緑川さん「本当にサイバーが始まったとき、オンタイムでみんなで見ようと思っていたけど、恥ずかしくてボリュームをものすごく小さくしてみたのを懐かしく思いました。一流の声優さんの仲間入りをしたくて一生懸命やっていたのがわかると思いますのでひとつひとつ愛してあげてください。今日はどうもありがとうございました。」
関さん「根強いファンの方々に支えられているのは私たちも幸せなことだと思っています。よくどんなセリフが好きかとかどんなシーンが好きかとか聞かれるんですが、加賀ってインパクトのあるセリフもあると思うんですがさりげないセリフやシーンが好きなところが多いです。新条やハヤトとのやり取りのなかのさりげないところに注目していただければと思います。今日はありがとうございました。」
金丸さん「記憶というのは呼び戻されるたびに新しく書き換えられるのだそうです。僕は本当に20年越しでイベントをやるのが今回で3回目なのですが今日また新しい記憶が皆さんの中に加わっていくと思います。一緒に見続けた20年も大事にしつつ、またこれからもよろしくお願い致します。」

その後行われた上映会は朝まで続き、集まった400名以上のファンは改めてサイバーフォーミュラを堪能していただけたようです。

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