第5回「アフレコあれこれ」(2005.07.05)
文/上江洲誠

 祝オンエア!
 日本中からのお祝いの言葉、ありがとうございました。
 楽しんでいただけましたようで、ひとまず胸をなで下ろしております。
 まだまだ12本、ぶっ飛ばしていきますので、ますますの応援よろしくお願いします。
 
 ――というわけで、第1話が放送されました。
 色と声のついた千歳たちはいかがだったでしょうか?
 普段のアニメ番組では見慣れない、リアルに寺の仕事をする、僧衣のヒロインたちに面食らう向きもありますでしょうが……大丈夫怖くないよ。一緒に萌えの新しい地平を目指しましょう!
 
 惜しくも見逃してしまったあなた!
 火曜日にもリピート放送があるので、今度こそお見逃しなく!
 ――さて。
 今日は、アフレコ現場の様子のお話をしようかなと思います。
『あまえないでよっ!!』のアフレコは、平日の朝イチ番から始まります。
 業界が総じて夜型なので、とても辛い時間帯です。
 ですが……声優の皆さんは元気一杯!
 酒が抜けず朦朧としている小生とは違い、ハツラツ! そしてピチピチ! 健康管理を怠らない! プロです!
 作品の性質上、取材・撮影が多いので(雑誌取材等は、主にアフレコの後に行われます)、皆さん、いつも勝負服です。心得ています。ほとんど寝間着姿で便所サンダルの小生とは対照的です。
「おはようござうい〜っす。OHA……えへ、おほ、げほ……(挨拶と咳がまざって、痰が絡んだ音)」
 と毎週遅刻してやってくる小生。リハーサルが始まろうとしています。
「馬鹿! バケツ持って立ってろ! エピソード3見た?」
 と元永監督が怒りますが、台詞のチェック等があるので廊下に立っているわけにはいきません。
 ギャグが多い作品なので、その場で台詞が変わることも多いのです。
 アドリブも全面OKとしているので、果てしなく無軌道です。時には、一体どこへ行ってしまうのだろうか? と不安になる程です。
 アフレコでオチが変わった話もあります。
 あと、小生はよく放送出来ない話を書いてしまうので、多々修正されます。
 修正されるならされるで、どうにか面白くしないとと、頭を働かせる瞬間です。
 そうやって芝居を調整しながら、アフレコが進むわけですね。
 出来上がりのイメージが見えてくると俄然楽しく&嬉しくなってきて、ニヤけてくるのですが、小生はカッコつけであり、心中を察しられるのが超キライ、先生ほっといてくれよ! な人なので、わざと仏頂面で録音ブースを睨んでいます。斜め45度で。出ました、ポーズです。大人って嫌ぁねぇ。便所サンダルのくせに!
 ……と馬鹿ばっかりやっているようですが。
 はい、馬鹿ばっかりやっています。
 とんでもない効果音がガンガン入ります。誰も止めません。
 どエッチ(に見える)フィルターが次々と開発されます。誰も止めません。
 演出家の則座誠さんは、誰にもわからない特殊ギャグを入れてきます(君はわかるかな!?)。誰も止めません。
 そういう風な、しかめっ面をしない作りを、元永監督は許してくれました。
 現場の楽しさをフィルムにして、皆さんに伝える――そんなアニメの完成が見えてきました。
 いよいよ始まった、本シリーズ。
 1クールと短い間ですが、どうぞよろしくお願いします。
 一緒に楽しみましょう!【――以下次回】

<プロフィール>
フリーランスアニメ脚本家。若い衆だが会話内容は40代。歌舞伎町で職務質問される毎日。代表作は「ゆめりあ」。